▲Rickenbacker 365 O.S. Jetglo1962年
リッケンバッカーのホロー・ボディ・ギターというと330と360が有名だ。その360にトレモロを装備したモデルが365である。今回、ブックマークしたのは中目黒のギターショップ『Dear Prudence』が所有するRickenbacker1962年製の365OS Jetgloだ。
Story
1962年には1本しかない365 OSのJet glo
このギターはレアなポイントをたくさん内包している。まず、当時のリッケンバッカーはJetgloの生産量が自体が他のカラーに比べて少なく、(リッケンバッカーについて書かれた洋書によると)特に1962年とその前後に365のJetgloはこの1本しか作られていない。
余談ながら、現在でもリッケンバッカーは“何月の第何週はどのモデルを作る”と事前に計画し、生産している。逆に言うと特定のモデルは数年に渡り生産されないなどの現象は今でも起こりがちだ。これは今回の1962年の365 O.S. Jetgloの頃からの伝統だと思うと感慨深い。
“Accent Vibrato by Paul”と刻印されているアクセント・ヴィブラート
また、銀色のパネルに“Accent Vibrato by Paul”と刻印されているアクセント・ヴィブラートを搭載しているのもレアなポイントだ。これはPaul Barthにより考案され、63年以前のリッケンバッカーに搭載されていた時期の貴重なパーツだ。機構としては、板バネが白いクッション上をスライドするシンプルな方式だ。
Milky Pearlが使われたトライアングル・インレイ
指板はローズウッド。ポジション・マークはトライアングル・インレイというだけでなく、Milky Pearlと呼ばれるインレイだ。
主な仕様
《木部》
■ボディ
トップとバックにシンプルなホワイトのダブル・バインディング
■ネック
・メイプルとウォルナットを組み合わせたネック
・最終フレットまで使えるようにしたダブルカット/セットネックのネック・ジョイント
《エレクトロニクス》
■トースター・ピックアップを2つ搭載
■2V2Tとバランサーという5つのコントロールとステレオ・アウト
今回、内部も撮影させてもらった。ポットデートなども62年の刻印である。
《ハードウェア》
■スラントさせて取り付けられたクルーソンのチューナー
■ストラップが外れにくいボタンが大きなストラップ・ピン
などの365の主要な仕様はそのまま残っている。
ディア・プルーデンスでは、このギターを通常店頭にはディスプレイしていない。実機をご覧になりたい場合、事前にアポイントの上、来店いただくことをお勧めしたい。
Rickenbacker 365 O.S. Jetglo1962年
W/Original Case
Bookmark協力店 : Dear Prudence
https://www.j-guitar.com/shop/detail.php?shop_id=16
取材時(2020年9月)の価格 : ASK
取材協力店
“Dear Prudence”
ディア・プルーデンスは、海外からの仕入れたアイテムに強いヴィンテージ・ギター&アンプの専門店。フェンダー、ギブソンだけでなく、リッケンバッカー、グレッチ、ヘフナー、VOXなど、店名の由来となっているビートルズ関係のギターは特に豊富。それに加えて、アンプやエフェクターもヴィンテージ品を中心に取り扱っている。
商品はコレクション向けだけでなく、プレイヤーズ・コンディション品やトリビュート・バンド御用達のモディファイ品まで様々。気になるギターがあれば問い合わせてみよう。
https://www.j-guitar.com/shop/detail.php?shop_id=16
住所:〒153-0051 東京都目黒区上目黒1-6-1 幸田ビルMB1
TEL:03-3780-5329 / FAX:03-3780-5329
営業時間 / 定休日:水, 木, 金 PM 3:30~PM 8:00 土, 日, 祝 PM 2:30~PM 7:00 *海外買付けなどで臨時休業することがありますので出来ましたらご来店の際は事前にご連絡下さい。 (特に初めての方や遠方からいらっしゃる方などご来店の際は前もってご連絡下さいますようお願いいたします。) / 毎週月曜、火曜日定休