PRSからマーク・トレモンティと共同開発した100ワットのアンプヘッドMT 100が発表された。MT 100は、小型アンプのMT 15の高評価を受け、マーク・トレモンティの貪欲なサウンドへの追求を体現した3チャンネル・アンプだ。開発には5年もの歳月を要した意欲作だ。発売が2024年であるのもあり、メーカー支給の資料からレビューしよう。
▲PRS MT 100
価格=400,000円(税別)
※2024年発売予定
基本性能としては、クリーン/オーバードライブ/リードの完全独立した3チャンネル・アンプだ。多機能ではないが、3つのチャンネルの音とギタリスト個々のシンプルな使い勝手にこだわっている。内部的に完全に独立したアンプ回路の構成で、唯一共有しているのはエフェクト・ループに搭載されている2つの12AX7のプリ管のみだという。
マーク・トレモンティの代表的なサウンドはハイゲインで、リード・チャンネルは彼の楽曲で聴かれるようなサウンドを得意とする。しかし、彼自身はMT 15で見られたようにクリーン・サウンドも大好きで、ギターのシングル・コイルP.U.と組み合わせた際のきらめきや透明感あるサウンドにこだわっている。また、MT 15から新たに追加されたオーバードライブ・チャンネルは、幅広いゲイン・レンジと音楽的な中音域を持ち合わせている。彼に限らず、一般的なギタリストは、このチャンネルでの使用が見込まれる。そのため、ゲインの可変範囲とEQの組み合わせで、無限の音作りが可能なチャンネルといえるだろう。
フロントパネルは3つのチャンネルのノブが整然と配置されており、音作りが一目瞭然だ。フットスイッチとの連携もシンプルだ。また、フロントパネルと同様に、LEDインジケーターがクリーン=ブルー、オーバードライブ=イエロー、リード=レッドに力強く輝くので、視認性をよい。
バックパネルも整然としており、エフェクトループとバイアス調整を装備している。
ライブの際だけでなく、レコーディングの際に複数のアンプを用意するギタリストは多い。MT 100はそういったギタリストにとっては、3台のアンプを1台にまとめた存在だとも言える。3台のアンプを1台にまとめたということは、MT 100の一台を手懐けるだけで、ライブ~レコーディングまで対応できることと同じだ。MT 15のように普段使いには向かないかもしれないが、プロギタリストにとっては頼もしい相棒といえるだろう。
《Spec》
【GENERAL】
AvailableConfigurations : Head
Channels : (3) Clean, Overdrive, & Lead
【ELECTRONICS】
Wattage : 100
【FRONT PANEL CONTROLS】
Lead Channel : Presence, Master, Treble, Middle, Bass, Volume
Overdrive Channel : Presence, Master, Treble, Middle, Bass, Gain
Clean Channel : Presence, Master, Treble, Middle, Bass, Gain
【BACK PANEL FEATURES】
Inlet : Fused Power Inlet (IEC)
H.T. (B+) Fuse : Screwdriver Accessible
Effects Loop : Series, Tube Driven
Extension Speaker Jacks : 3
Output Jack : (2) 8 ohm (parallel), (1) 16 ohm, 1⁄4” phone
Configuration/ Ohm Switching Bias : Adjustable with Monitoring
Footswitch Jack : 7-pin DIN
【HARDWARE】
Covering : Black Tolex
【TUBES】
Power Tubes : (4) 6L6GC
Preamp Tubes : (8) 12AX7
【MEASUREMENTS】
Amp Width : 26”
Amp Depth : 10.85”
Amp Height : 11”
Amp Weight : 43.2 lbs
【INCLUDED ACCESSORIES】
Included Accessories : 3-Button Footswitch (Channel Selection)
【PREAMP TUBE POSITIONS & FUNCTIONS】
V1 : Input
V2 : Clean Channel
V3 &4 : Overdrive Channel
V5 &6 : Lead Channel
V7 : Effects Loop
V8 : Phase Inverter
・国内出荷開始日 : 2024年出荷予定
【製品問い合わせURL】