SYUのトレードマークともなっているクライングスターに、７弦ギターとしては初めてとなるESP THE CRYING STAR-7が登場した。
▲ESP THE CRYING STAR-7
SYU Signature Model
価格=650,000円(税別 / 税込715,000円）
SYUのトレードマークとも言えるクライングスターは2006年に誕生した。ESPのスターシェイプの代表格でもあるランダムスターを基に、演奏性の面でパーソナル化したモデルで、サウンド、演奏性、重量バランスなど多方面に優れている。その一方で、もう一つ、SNAPPERを基にしたシグネチャーモデルのSYUNAPPERも愛用している。これまでSYUは７弦を必要とする場合、SYUNAPPER-7をチョイスして演奏してきた。今回のTHE CRYING STAR-7は、その２本のシグネチャーを統合したモデルでSYUは「GALNERYUSのどの曲が来ても基本全部」このギターで対応できると語っている。
ボディのアウトラインこそ、クライングスターだが、ボディのアルダー材、ハードメイプル材のネックと指板などはSYUNAPPER-7を踏襲している。また、ネックのジョイントはボルトオンで、これも(クライングスターとは異なる方式の)T-5 Ultimete Accessになっており、SYUNAPPER系統を引き継いでいる。
ピックアップにはセイモアダンカンのモダンスタイルピックアップのSENTIENT-7とNAZGUL-7を搭載。ブリッジにはESPフリッカーIII 7を採用、スプリングにはESPカスタムラボのトレモロトーンスプリングTYPE-2を使用している。ブリッジ周りはスペック的に見過ごされがちだが、SYUは「その音の芳醇さに一役買っているのがESPのフリッカーブリッジとバネの共振の音だと思います。もはやこのブリッジとバネはなくてはならないものになっています。」と語っている。彼のように大音量で演奏するギタリストには、細部の仕様までこだわっている。なお、コントロール関係はTHE CRYING STAR NTと同じ今回のカラーはチタンブラックで、ピックガードはミラー・ピックガードだ。
本人サイン入り認定証が付属する。発売は2023年5月17日から。
SYUのコメント
初の7弦のクライングスターがこの度発売となる事をとても嬉しく思っています！！
このTHE CRYING STAR-7は、クライングスター初号機から現在に至るまで、色々なモデルを弾いてきた中で培った沢山の素晴らしいサウンドを、一本の中に凝縮した様なギターです。
極めてヌケの良い、サスティンも豊富にある芳醇な味わいのある音！その音の芳醇さに一役買っているのがESPのフリッカーブリッジとバネの共振の音だと思います。もはやこのブリッジとバネはなくてはならないものになっています。というように、ネックやピックアップ、ブリッジなどの心臓部はSYUNAPPER-7からの影響を強く受けたものになっています。
変形ギターの宿命としてあるのが立った時のバランスの難しさですが、それも完全にクリア出来ています。
弦も7本あるので、GALNERYUSのどの曲が来ても基本全部この子で弾けちゃうのです！
素晴らしくないかい！？とにかくこだわりの詰まりまくったギターです！！
━ SYU(GALNERYUS)
《Spec》
■BODY : Alder
■NECK : Hard Maple
■GRIP SHAPE : Thin U
■FINGERBOARD : Maple
■FRETS : JESCAR FW57110-NS, 24frets
■RADIUS : 305R
■INLAY : (Top)Luminlay SGM-46L, (Side)Luminlay SGM-23L
■SCALE : 648mm
■NUT : Unbleached Bone (48mm)
■CONSTRUCTION : Bolt-on (T-5 Ultimete Access)
■TUNER : GOTOH SG360-07
■BRIDGE : ESP FLICKER-III w/ESP Custom Lab Tremolo Tone Spring TYPE-2
■PICKUPS : (Neck) Seymour Duncan SENTIENT-7 Pmt, (Bridge) Seymour Duncan NAZGÛL-7 Pmt
■PICK GUARD : Mirror
■CONTROLS : Master Volume, Coil Split Switch, Kill Switch, Toggle PU Selector
■COLOR : Titan Metal with 本人サイン入り認定証付属
ギタータウンのコメント
スターシェイプのギターを使ったことがある人でないとなかなか認識しにくいのだが、スターシェイプはボディのバランスが良い。
座って弾く時のホールド性の良さは言うに及ばず、立って弾いた時のボディバランスが取れている。これはEXシェイプに近いアウトラインだが、ボディエンドがカットされており、ストラップで抱え込むようにホールドできるからだ。派手な見栄えはロックスター向きだが、実は広くテクニカルなギタリストの演奏でストレスを与えにくいシェイプだ。ただ、この形なら何でも良いというのではなく、材料の質や厚さなどを熟知して製品化しているから、でもある。
今回のTHE CRYING STAR-7では、SYUNAPPERの仕様を引き継ぎ、さらに、ブリッジなど細部にもこだわった仕様だ。これはSYUの演奏スタイルを理解するESPのスタッフたちの協力なしには実現しない。機会があればぜひ手に取って試奏すべき1本と言える。
【製品問い合わせURL】
https://espguitars.co.jp/artists/3749/