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拭き漆を使ったブランド Four Spirals

Four Spirals(フォー・スパイラルズ)というギターブランドをご存じだろうか? このブランドは茨城県日立市にある個人工房だ。私は2019年に大阪ギターショー『サウンドメッセ』で出会い注目してきたが、以後、実機を店頭で見たのはクロサワ楽器池袋店だけで、このYokohama Music Styleが久々の再会となった。Four Spiralsの完成度は、かなり高いのだが、数多くの工程と時間がかかる作業のため、1年で5本完成するかどうかというレアな高級ギターだ。そんな中、今回はGrace[麗]Semi-HollowRouge et Noir[赤と黒]♃  Jupiterの3本を見ることができた。

ギターは様々な要素で出来上がっている。Four Spiralsの場合、木材のプライ数が多く、全体が日本人製作家らしい正確な作りとなっている。サウンドも木材のレゾナンスがありながら、高域/低域ともにはっきりし、(楽器の形容にふさわしいかはわからないが)ハイファイな印象がある。

もうひとつ、Four Spiralsがトライしている固有の要素として“拭き漆”という塗装があり、触感と見栄えが独特だ。
これは木地に漆を塗り、拭きとって乾かすという作業を繰り返す。表面に硬質の被膜形成をしないため、演奏時には注意が必要だが、木の鳴りを損なわないことが特徴だ。また、製作工程上、一定の湿度を与える必要があるので難しいが、Four Spiralsでは細心の注意を払って製作している。

▲Grace[麗]Semi-Hollow

Grace[麗]Semi-Hollowは2ハムバッカーのギター。マホガニー材のバックにキルテッド・メイプルのモデル。ネックはマホガニーとメイプルの7プライ。P.U.はコイルタップとシリーズ/パラレルの切り替え機能を持つ。Grace[麗]にはソリッドモデルもあるが、今回展示されたのはセミホローのモデルだ。

▲Rouge et Noir[赤と黒]

Rouge et Noir[赤と黒]は3ピックアップのモデル。ボディはホワイトアッシュ材のバックにキルテッド・メイプルのトップ、ウォルナットのストライプ入りだ。ネックはメイプルとブビンガの9プライという様々な木材が使われている。3つのピックアップはスタック・タイプで様々なサウンドを生み出す。コントロールは1ボリューム、3トーン。写真ではわかりにくいが、ノブは全てスタック・ノブ、ミニSWはコイル・スプリット・ハムキャンセリングとなっている。ボディのアウトラインは独特だ。これは演奏時は座って弾いても、ストラップを付けて立って弾いてもバランス良く弾ける形状だ。レコーディングなどで長時間弾いても疲れないし、立って弾いているときにも左手にストレスを与えない。この部分は絶妙だ。

♃  Jupiter

♃  Jupiterは6弦ベース。トップ材はブビンガ、バックはジャパニーズ・メイプル。ネックはメイプルとブビンガによる9ピース。26フレット仕様で、全てのポジションを弾くためにネックヒールを大きくカットし、ネックホーン側は木材の鳴りを活かすため12フレット付近までボディがある。トップ、バックともに身体にフィットするよう考慮した立体的ボディシェイプとなっている。


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