ESPの初期にラインナップされていたモデルにTORROCCOがある。これはオーソドックスなセミアコの構造に独自の研究を加えたモデル。日本のギター製造シーンはコピー・モデルが多かった時代に一石を投じたギターであった。EDWARDS E-TORROCCO-CTMは、ピックアップやヘッドデザインは当時との関連があるが、削り出し成型のボディトップなど、独自仕様で現代のセミアコ・シーンに一席を投じる姿勢を受け継いだモデルと言える。
EDWARDS E-TORROCCO-CTM
価格=275,000円(税込)
▲METALLIC BORDEAUX
▲METALLIC GRAY
EDWARDS E-TORROCCO-CTMは、トップ、バック、サイドのいずれもソリッドのハード・メイプル材。センターブロックにはバスウッドを使用している。ネックもハードメイプルの3ピース。指板はエボニーだ。カラーリングもカスタムカーからヒントを得たというメタリック基調のカラーだ。
多くのセミアコ・スタイルのギターは、複数の木材をプライした板に圧力をかけて成型する。これは方法として一般的で歴史もある。しかし、現代の音楽シーンはアンプの出力が大きく、デジタル機材も多用される。そのため、別の視点から作られたセミアコの存在意義も生まれてくる。ハード・メイプルを使った削り出しのトップで拡散された弦振動をほど良くバックに伝えるというコンセプトは現代の音楽シーンに再び一石を投じるだろう。
ピックアップは80年代のESP製品に搭載されていたLH-200を採用。ブリッジはGOTOH GE103で、Bigsby B70トレモロ・ユニットを搭載している。また、TORROCCOとの関連を象徴するオリジナルのヘッドを忠実に再現。多層のバインディングも豪華だ。ヘッド・トップのワンポイントもオリジナル・モデルから引き継がれている。
《SPEC》
■BODY :
(Top/Back) Soild Hard Maple,
(Side) Hard Maple,
(Center Block) Basswood
w/Multi Ply Binding (Side Thickness 40mm)
■NECK : Hard Maple 3P
■FINGERBOARD : Ebony, 22frets w/White Binding
■RADIUS : 305R
■SCALE : 628mm
■NUT : Bone(43mm)
■INLAY : Pearloid Block
■CONSTRUCTION : Set-neck
■TUNER : GOTOH SG301-20 MG-T
■BRIDGE : GOTOH GE103B & Bigsby B70
■PICKUPS : (Neck) LH-200, (Bridge) LH-200
■PARTS COLOR : Chrome
■CONTROLS :
Neck Volume&Tone, Bridge Volume&Tone, Toggle PU Selector
■with HARD CASE