クロサワ楽器店とGUITAR PLANETによる「拡大版!御茶ノ水大楽器祭り in ソラシティ」が8月11日~13日の間、御茶ノ水ソラシティ カンファレンスセンター2階で開催中だ。その初日(11日)に訪ねたので、簡単ながらレポートしよう。
「拡大版!御茶ノ水大楽器祭り in ソラシティ」は、お茶の水に多数の店舗を構えるクロサワ楽器店とGUITAR PLANETによる楽器の展示即売会だ。例年お盆のタイミングで開催されてきたが、コロナ禍の影響で、2年間開催が見送られた。しかし、今年は感染対策を十分に施し、開催。まさに待ち望まれた再開といえる。11日は会場前から30名ほどの行列ができていた。これは日替わり目玉品や特別値下げ品を求める人の列で、猛暑日の中、会場に駆けつける価値がある証拠といえるだろう。
展示即売会なので、2000本と言われる在庫はほぼ全て手に触れることができ、商品知識が豊富なクロサワ・スタッフによるアテンドも期待できる。会場には、有名ギタリストなどもプライベートで来場しているなど、このお客様と楽器の近い距離感が、ギターショーなどと全く異なる魅力である。
▲メインとなるフロア。2000本というギターが集結
▲プレミアムな輸入ギターとヴィンテージ・ギター
▲1960年製レスポール・スタンダードと1954年製ストラトキャスター
▲日替わりの目玉品(11日13時台の撮影)と会計=抽選会会場
▲アコースティック・ギター・エリアとバイオリンなどが集まる「弦楽器メッセ2022」
場内では、フェンダー、ギブソン、PRSなどの有名ブランドのブース。ヴィンテージ・ギターのブース。お買い得品などが多い中古品エリアなど、各店から集結した商品が並んでいる。
▲ギブソン・エリアのカスタム品と11日に行われたギブソン・スタッフによる調整会
▲フェンダー・エリア
▲PRSエリア。プライベート・ストックも並ぶ。
ギタータウンとして、特に注目したのはGENの共同出展ブースだ。GENは日本のギターブランドが集まり、製品や日本の製作技術をアピールする団体だ。場内には、クロサワ & GUITAR PLANETがオーダーしたGEN参加各社のギターを集めたエリアを構築している。開催初日に会場で納品する(!)のも見受けられたが、展示されているほとんどの商品は普段、店頭で陳列されているものだ。これが一堂に会しているのは絶好の機会なのだ。というのも、クロサワ楽器店では御茶ノ水、渋谷、池袋の各店が1本モノをオーダーしているので、これらを一か所で弾き比べるのは、 拡大版!御茶ノ水大楽器祭りだけである。また、開催期間中はGEN参加各社の有名ビルダーなどが来場し、製品の解説などにも応じていた。
以下、いくつかのGEN参加ブランドの製品をお見せしよう。
▲Freedom Custom Guitar Research。ベースのBloezer、ギターのShaker。クロサワスタッフが選別して仕入れた個体だ。
▲Sugi Guitarsのブース。特筆すべきは、中央下の赤いサンバーストのギター。これはCtm DS496SRで下の写真のように、DSモデルながらセットネックという珍しい仕様だ。
▲T's GuitarsのDSD-24 HSH WFBNはバックにバーンド加工を施したクロサワ楽器のオーダー品。焦がした部分は立体感があり、独特の触感も特徴。
▲Moon Guitarsの製品群。これらはいずれも今回のイベントに向けてクロサワ楽器がオーダーしたもので、トップに様々な銘木を使ったReggae Masterだ。
▲Kino FactoryのTreebud A.M.Burst。小柄なボディに独自構造のネックが特徴のモデルにニューカラーを採用。
▲Bizen WorksのGrainとBurned。クロサワ楽器の各店がオーダーしたものが中心のラインナップだが、まさに右から左の人気ブランドなので、これだけの本数が一か所に集まるのは楽器ショーでもありえない。お茶の水楽器祭りだけの現象だ。
▲以前、ギタータウンでも紹介したFour Spirals。クロサワ楽器池袋店がオーダーしたGrace Semi Hollowで、現時点では、世界で唯一、楽器店が在庫している新品の個体である。
▲普段は有名ギタリストのカスタムオーダーやリペアーで知られるTrafzk Guitar Services。お茶の水大楽器祭りではオリジナル・モデルの展示即売もある。左がVe=Cul、右はCo=faで、いずれもクロサワ楽器店によるショップ・オーダー品だ。