今年、創業150周年を迎えるエピフォンから、Kirk Hammett “Greeny” 1959 Les Paul Standardが発売された。
現在カーク・ハメットが所有している1959年のレスポールは、コレクターなどから通称“グリーニー”と呼ばれているギターだ。グリーニーはピーター・グリーンが使用した後、ゲイリー・ムーアの手に渡り、数々の名演を残した名機である。現在はカークが所有しているが、カークの場合、(今後名演を披露する機会は訪れるだろうが)ギブソン社と協力して、グリーニーの独自の仕様を解析し、シグネチャー・モデルを発売している。今回はエピフォンから発売されたというニュースだ。
▲Epiphone Inspired By Gibson Custom Shop Kirk Hammett “Greeny” 1959 Les Paul Standard
価格=206,800円(税込)
グリーニーの独自性は
・ネック・ピックアップを逆磁極でマウントしたことによるミックスポジションのでの逆位相のサウンド。
・フィギュアード・メイプルの杢目
・退色した独特の色合い
・コントロール・ノブの組み合わせ
などが挙げられる。
今回は、
・ピックアップにギブソンUSA グリーニー・バッカー・ピックアップを搭載。(ネック・ピックアップを逆にマウント)
・ハードウェア類は「Switchcraftピックアップ・セレクター」、「1/4" アウトプット・ジャック」、「CTS ポテンショメーター」、「Malloryキャパシター」、「スペード・スタイルの Grover Rotomaticチューナー」の搭載。
・ブラウン外張り、ピンク内張りのハードシェルケースが付属
など、低価格帯のエピフォンを越える仕様を満載している。
そして、何より、エピフォン製品ながらヘッドストックがギブソンヘッドと呼ばれる“オープンブック・ヘッドストック”のヘッド形状となっていることがニュースだ。冒頭で書いたようにエピフォンは150年という歴史あるブランドだが、レスポールモデルなどのギブソン発祥のモデルにエピフォン・ヘッドを採用することにユーザーが敬遠する意見もあった。(ギブソンヘッドは20年ほど前には一部存在したので) このグリーニーが再びギブソンヘッドになったのを待ち望んだファンも多いだろう。しかも、今回はその皮切りという位置づけで、ギブソン・ブランズの製品部門の責任者であるマット・ケーラー氏は「今後 “インスパイアード・バイ・ギブソン・カスタムショップ” のシリーズからリリースされるギターは全てギブソンのヘッドストック形状が採用される予定です。」とアナウンスしている。
通常のエピフォンも価格帯以上の製品を生み出しているが、インスパイアード・バイ・ギブソン・カスタムショップ・シリーズでは、ギブソンのファンも一目置くほどのクオリティを実現している。今後の同シリーズの展開からは目が離せないだろう。
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